1998 Rolls-Royce Silver Spur Park Ward Limousine

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ご成約済み

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1998 Rolls-Royce Silver Spur Park Ward Limousine   Information

 

年式: 1998年
エンジン:6.74L, ロールス・ロイス初のターボチャージャー付き V8 OHV
右ハンドル(RHD)
長さ:5.77m,幅:1.89m,高さ:1.48m
ファンタムの伝統を受け継ぎ、オーダーメードで注文主の指定どおり作られたリムジン

付加情報

要約:ロングホイールベースのシルバースパーをベースに、さらに車体を延長したリムジン・モデル。顧客がシャシーの状態の車をコーチビルダーに持ち込み、希望するボディを架装させた良き時代のやりかたを思い起こさせるモデルである。

国産のプリンス・ロイヤルが御料車として用いられるようになる前、その役割を担っていたのはロールス・ロイス・ファンタムVIであった。そのことに示されるように、ロールス・ロイスの中でもファンタムと呼ばれる車種は別格の存在であったということができる。ファンタムという車名は戦前のファンタムIから始まっているが、別格の度合いを強めたのは戦後のファンタムIV、V、そしてVIの3シリーズである。

どこが別格であったかということをわかりやすく解説するなら、ファンタムというのはショールームに展示されることがない、といった車種なのである。一般の車は新型が発表されると販売店のショールームに展示され、人々にその魅力をアピールする。1ヶ月に数千から数万も生産される大量販売車種というのは、見込み生産が基本であって、工場で生産される時にはまだ売り先は決まっていない。それに対してファンタムというのは、注文が決まって初めて生産が動き出すのを基本としているのである。もう少し正確に言えば、細かな部分の仕様が決まってからでないと、生産計画はスタートすることがない。

ファンタムの主要な顧客は各国の王室や国家元首であったから、使用目的は国家の行事としてのパレードであるとか、女王陛下の行幸用などが多くを占めていた。従ってボディの形式もパレードに適したランドーレット(後席の屋根が折りたためるように作られている)とか、逆にクーペ・ド・ヴィルといって客席部分はクローズドになっていて、ドライバー席には屋根がないものなど、様々な形態が用意されていた。そうしたボディ形状から始まって、内装のレザー、ウッドの種類などからドアに入れる紋章まで、選ぶべき仕様は多岐にわたる。実際、戦前にあるお役所の御名代としてロールス・ロイス社を訪ね、日本の御料車となるべき車両の仕様決定を委ねられた人の話では、それぞれの部分について分厚いファイルを渡されたことから、仕様を選択するまでに何日もかかった、ということである。従ってロールス・ロイス・ファンタムというモデルは、注文主からの仕様が細かな部分まで決まって初めて、生産にかかるのである。戦前の高級車はこうして作られるのが普通であったのだが、戦後そうしたやり方は次第に姿を消していって、最後までそうしたやり方を守っていたのがファンタムであった、といういい方もできる。

そのファンタムがロールス・ロイスのカタログから静かに姿を消したのは、1992年のことであった。すでに長い年月生産されていたから、年々厳しくなる環境と安全基準に合わせることが難しくなったのが理由である。そこで、それまでのファンタムの役割を受け持つことになったのが、シルバースパーである。シルバースパーというのはシルバーシャドーに代わるモデルとして1980年に発表されたシルバースピリットのロングホイールベース版として登場したものである。ホイールベースがリアドア部分(すなわち後席のレッグスペース)で10センチほど延ばされている。自製のV8エンジンや自動車高調整の備わったサスペンションなどはシルバーシャドーから受け継いでいるが、生産後期からはエンジンにターボチャージャーが備わった。

そしてファンタムの退役に伴ってその役割を果たすべく、シルバースパーの生産後期にはホイールベースをさらに延長したリムジン・モデルが作られるようになった。戦前ならクーペ・ド・ヴィルとかランドーレット・ボディを選択するような場合もあったのであろうが、そうした一部がオープンとなるボディ形式はいくつかの理由から絶滅に瀕していたから、作られるのはほとんどがクローズド・ボディのリムジンである。

サルーンのボディを延ばしてリムジンとするには、ふたつのやり方がある。ひとつはセンターピラーの後方で延長する方法で、この場合は前席の背後の位置にお付の人のための格納式シートなどを設けるのに適している。もうひとつはリアドアの後方を延長する方法で、この場合はリアピラー(Cピラーとも表記される)部分が広くなって、プライバシーを守るのに好都合となる。なおアメリカで多く作られているストレッチ・リムジンはほとんど前者の方法だが、鯨を思わせるように長いものが多く、延長部分は単調な感じで作られることが普通である。それに対してシルバースパーをベースにしたリムジンは、どちらの延長方法をとった場合でも破綻のないスタイルで仕上げられている。なぜなら、この車の場合リムジン・ボディを架装しているのが傘下のコーチビルド専門会社、パークウォードであるからだ。 彼らは長い年月リムジン・スタイルの構築に携わってきているのだから、リムジンとはどのようなスタイルをとるべきであるのか、世界のどの工房よりもそれを熟知しているのである。

ここで紹介する1998年シルバースパー・パークウォード・リムジンは、センターピラーの部分でボディを延長している。延ばされたのは40センチ近くで、その部分にはガラス窓を設け、前後をクロームのピラーで引き締めている。ファンタムの時代のリムジンでは、前席とリアパセンジャーの間にパーティションを設けることが多かった。そうして前後の席がガラスで仕切られた場合、ショーファーに指示を出すには伝声菅を設置したり、いくつかのランプを設けておいて、それを点灯することで右へ曲がれ、とか、とまれ、などを伝えたことが知られている。このパークウォード・リムジンには、パーティションは設けられていない。これは近年の傾向というべきであろう。また、かつてのリムジンはごく小さなリアウインドーを備えたものだが、この車ではシルバースパーのままで、手を加えていない。これもまた室内を明るく保つ近年の傾向に沿ったものである。

シルバースパー・パークウォード・リムジンには、様々な仕様がある。ボディをどれほど延長するか、どの部分を延長するか、リアウインドーの大きさや屋根を高くするのか、など、モデルごとに違っていて、どうやら同じ仕様の例はないもののようである。そうしたオーダーメードで注文主の指定どおりのモデルが作られるところも、ファンタムの伝統を受け継いでいるように思われる。

 

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