STYLING
CAR INFORMATION
- 年式
- 1935
- メーカー
- Morris
- モデル
- Morris 8 Series 1
- ボディータイプ
- 4Door Saloon
- ボディカラー
- レッド/ブラック
- プライス
- お問い合わせください
ロールス・ロイス/ベントレーのスペシャリストであるワクイミュージアム・ヘリテージに、このほど変わり種の可愛らしい英国製サルーン「モーリス・エイト(Morris Eight)」が入庫することになりました。
エイトは、のちの叙勲で「ナッフィールド卿」と呼ばれることになるウィリアム・モーリスが1910年に創業。1930年代にはオースティン・モーターズ社やブリティッシュ・フォード社とともに英国を代表する量産自動車メーカーへと成長していたモーリス・モーターズ社が、1934年10月のロンドン・モーターショーにてデビューさせた、大衆向けの小型車です。
「エイト(Eight)」という車名は、英国の税制にかつて存在した課税馬力が「8Hp」に相当することを示したもので、オースティンの歴史的傑作「セヴン(Seven)」の約750ccよりも大きく、同じモーリスの「テン(Ten)」の約1000ccよりも小さな、水冷直列4気筒サイドバルブ918ccエンジンを搭載。実際の最高出力は23.5bhp(英馬力)だったといわれています。
シャシーは開断面のチャンネル鋼材を組んだラダー式で、ホイールベースは2286mm(90インチ)。サスペンションは前後ともリーフスプリングで吊られたライブアクスル(リジッド)という、これからこのクルマのオーナーとなるエンスージアストにとっても望ましい、極めてシンプルな構成となっています。
ラインナップは2ドアないしは4ドアの4座サルーンと、2ドアの4座オープントゥアラーに加えて、ホイールベースを2057mm(81インチ)に短縮した2シーターのオープントゥアラーもごく少数ながら生産されました。
当時のマーケットにおける仮想ライバルは、英国フォードの「モデルY」。しかしモーリス・エイトは、2-3速にシンクロメッシュを設けた3速トランスミッションや、ロッキード社製の油圧ブレーキ。さらには、ルーカス社製の6Vコイル点火システムや電動式ワイパーなど、当時の英国製小型車としては先進的な装備を満載したことから人気を博し、最初期型「シリーズ1」だけでも16万台以上がラインオフしたとのことです。
1938年にはラジエーターシェルをボディ同色とした一方、グリルに縦桟の装飾を加えた「シリーズ2」へと進化。さらに、同じ38年後半にはボディ全体を大幅にモダナイズし、グリルやルーフの角が丸くなった「シリーズE」が登場し、第二次世界大戦をはさんだ1948年まで生産されました。
今回ご紹介するモーリス・エイト4ドアサルーンは、クロームメッキされたラジエーターシェルとハニカムグリル、そしてワイアスポークのホイールなど、現在のエンスージアストが最も好ましいとするディテールを持つシリーズ1。「SI/E 47189」のシャシーナンバーから、1935年に生産されたと推測される一台です。
是非ともワクイミュージアム・ヘリテージにて、この小さな英国製サルーンの愛らしい姿をお確かめくださいませ。
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