WAKUI MUSEUM
BESPOKE
新車状態、あるいはそれ以上(注1)によみがえった自分仕様のモダンクラシックがあったら乗りたいと思いませんか?
ワクイミュージアムのビスポーク事業は、クラシックカーファンの夢をかなえます。
ビスポークという、旧くて
新しい文化
「ビスポーク(Bespoke)」の語源は、英語の“Be-Spoken”。つまり、注文主が職人と対話しつつ、自身の好みの服や靴、バッグ、ジュエリーなどを制作するという極めて工芸的なシステムで、19世紀から20世紀に隆盛を極めたとされています。
そしてビスポークは、20世紀以降は自動車業界にも導入されました。第二次大戦前、ロールス・ロイス/ベントレーをはじめとする高級車はすべて顧客のオーダーによってボディを架装され、数多くのコーチビルダーが持てる能力を競いあっていたのです。
ところが、第二次大戦後は自動車ボディの構造がモノコック主体となり、小規模のコーチビルダーが完全オリジナルのボディを架装することは困難となりました。そこで現代の自動車界では、ボディ/インテリアのカラーや、使用するマテリアルなどを自由に選択できるオーダースタイルを指して「ビスポーク」と呼ぶのが一般的となっています。
私たちの「ワクイミュージアム・ビスポーク」は、昔ながらのビスポークとも、あるいは現代的なビスポークとも異なるユニークなもの。
近代のロールス・ロイス/ベントレーをベースに、機関部を完調に仕立てる。時にはアップデートも図ったのち、内外装は新車同様のコンディションに。あるいはベース車両の味わいをお客様のご要望を可能な限りかなえられるコンプリートカーに仕立てております。
ワクイミュージアム・ビスポークはボディーの剥離から始まります。
ボディー右側はオリジナル、左側が剥離した状態です。
稀代の名車に、いま一度の
光を当てる
「ワクイミュージアム・ビスポーク」で、ベース車両として最もお勧めしているのは、1965年から80年に製造されたロールスロイス・シルヴァーシャドウ/ベントレーTです。もともと私たちが通常のレストア事業から一歩進んだ「ビスポーク」へと乗り出したのは、この稀代の名車の復権を図りたいという切なる思いからでした。
R-RシルヴァーシャドウとベントレーTと言えば、かつてR-Rの革新を図った歴史的傑作として知られています。特にシルヴァーシャドウはR-R史上最大のヒット作となったものの、R-R/ベントレー初の試みとなったモノコックボディや、シトロエン特許の「ハイドロニューマティック」サーボを採用した4輪ディスクブレーキに4輪独立サスペンションなど、半世紀前の常識を超える高度なメカニズムを誇ったことから、逆に「完調を保つのが困難」という認識が形成されてしまいました。
その結果、日本国内はもちろん欧米においても長らく中古車/クラシックカー双方の市場にて、その歴史的意義からは考えられない過小評価を受けるとともに、市井に現存する車両の大半は本来の素晴らしさとはかけ離れた状態にあるのです。
そこで私たちワクイミュージアムは、本来ならば傑作と称えられるべきR-Rシルヴァーシャドウ/ベントレーTの正当な評価を取り戻すべく、「ワクイミュージアム・ビスポーク」を立ち上げることといたしました。さらに現在では、R-Rコーニッシュやカマルグ、さらに古い世代となるR-Rシルヴァークラウド/ベントレーSでも「ビスポーク」を承っております。
WAKUI MUSEUM BESPOKE CAR
左:1972 Rolls-Royce Silver Shadow I
右:1978 Rolls-Royce Silver Shadow II
「あなただけの一台」を、
誂(あつら)えます
クラシックカーのデザインや雰囲気などに惹かれるが、運転しづらいのでは? 壊れやすいのでは? という不安がどうしても付きまとってしまうことでしょう。
しかし、ワクイミュージアムでビスポーク(Bespoke)されたロールスロイス・シルバーシャドウとベントレーTはメカニズムを新車同様にレストアしますので、その心配は要りません。現代のクルマと同じようにふだん使いできます。
可能な限り新品部品を組み込み、徹底的に造り直します。もともと、ベースとなるシルバーシャドウやベントレーTなどには4輪ディスクブレーキやエアコンなどが標準装備されております。それを新車同様に戻すことからビスポーク(Bespoke)は始まります。
その際にボディカラーや内装をオリジナルに戻すのも良いのですが、オリジナルに設定されていなかった色や仕様、素材などで、ちょっと凝ってみませんか?
お客様のセンスと好みで「世界に一台だけのシルバーシャドウ、ベントレーT」を造ることができるのです。
WAKUI MUSEUM BESPOKE CAR 1978 Rolls-Royce Silver Shadow II
ワクイミュージアム・
ビスポークの工程紹介(こだわり)
ボディ全剥離
内装、機関のすべてのパーツをはずし、塗装の下地も剥離します。モノコックボディをいわゆるドンガラ状態にして金属面から整えています。モノコックのボディはドア、ボンネット、トランクリッドは軽量化のためにアルミ製でへこみ、傷の修復は技術を要します。金属表面を整えてから下地塗り、磨き、プライマー塗りと、英国のクルー工場でのシルバーシャドウ/Tの新車製造時と同じような技術と工程で完成塗装への段階をたどります。もちろんボディの色はもちろん2トーンの仕上げなど、はお客様の注文どおりの仕上げとなります。
はずされた部品は場所により、新品にしたり、分解整備、リコンディショニング(再生)品あるいは当時以上の性能耐久性が認められる部品に交換されます。基本的に純正部品を最優先として、性能耐久性上有利と認められるパーツには開発品のものを使用します。
金属面の整形
当時の手法のこだわり、金属面の表面整形にはハンダと研磨による職人技を駆使した当時と同じ方法で処理しています。下塗り前の金属表面の処理はクルーの工場でも職人が塗装前に一台ずつあちこちを処理してスムーズなボディに仕上げていました。
半世紀を経たボディに再び手を入れることで、最終的に実にシャンとした新車のたたずまいが戻ってきます。単なる最終装の再塗装とは印象が違ってくる重要な工程です。
金属面の整形
当時の手法のこだわり、金属面の表面整形にはハンダと研磨による職人技を駆使した当時と同じ方法で処理しています。下塗り前の金属表面の処理はクルーの工場でも職人が塗装前に一台ずつあちこちを処理してスムーズなボディに仕上げていました。
半世紀を経たボディに再び手を入れることで、最終的に実にシャンとした新車のたたずまいが戻ってきます。単なる最終装の再塗装とは印象が違ってくる重要な工程です。
塗装と研磨
下地からプライマー、塗装まで何層も塗りと研磨を重ねるので、最高の仕上げを望む塗装だけでもかなり時間のかかる工程です。
この間に内装、機関のパーツの手配、製作が進んでいます。ホイールは当時の純正にするか、アルミにするかなどオーナーの決めきれない細部についてはご相談に乗りながら決めていきます。豊富な文献から当時のカラーリングや塗り分けの例をご参照いただくこともできます。
内装のレザー仕上げ
新車のシルバーシャドウ/Tはタンニン仕上げのコノリーハイド13頭の牛が使われていました。継ぎ目のない大きな一枚革が使われているからです。シートの革の内装の質感や色、デザインは当社自慢の職人がお客様のお好みどおりに仕上げます。あるいは布張り仕上げも洒落ています。天井やCピラーの内張りの色や質感もお好みどおりに。カーペットも同様です。お客様にとってもっとも居心地のよい空間を御注文ください。
ステレオやナビゲーション・システム、バックカメラ、ETCカードリーダーなどモダンな装備も当然ご注文可能です。
内装のレザー仕上げ
新車のシルバーシャドウ/Tはタンニン仕上げのコノリーハイド13頭の牛が使われていました。継ぎ目のない大きな一枚革が使われているからです。シートの革の内装の質感や色、デザインは当社自慢の職人がお客様のお好みどおりに仕上げます。あるいは布張り仕上げも洒落ています。天井やCピラーの内張りの色や質感もお好みどおりに。カーペットも同様です。お客様にとってもっとも居心地のよい空間を御注文ください。
ステレオやナビゲーション・システム、バックカメラ、ETCカードリーダーなどモダンな装備も当然ご注文可能です。
ウッドパネルの素材と
仕上げ
オリジナルのウッド表面はウォールナットで、中央から左右対称の木目で艶を出した仕上げです。材質や木目、色調や明るさは表面の突き板の素材で変えることができます。
オリジナルを尊重して修復・復元するもよし、お好みの木目に変えて仕上げることもできます。ひとりの職人(澤村工場長)が入念に仕上げます。
内 装
オーナーが大半の時間を過ごす内装はビスポークでも重要な部分です。シルバーシャドウの時代までの室内は磨きあげられたウッドと革、金属、フロアと天井は天然素材由来であり、樹脂部品はほとんどありません。それが現代のクルマにはない大きな寛ぎと高級感を醸し出しています。すべてのウッド、クロームは再生、磨き出しされます。
シャドウ・Tのウッドパネルは年式により違いがあり、パッドがないIの初期型がもっともウッド面積が大きく、時代を経るとレザーの衝撃パッドが上下につきます。パッドの色調もお客様のお好みで仕上げることができます。
内 装
オーナーが大半の時間を過ごす内装はビスポークでも重要な部分です。シルバーシャドウの時代までの室内は磨きあげられたウッドと革、金属、フロアと天井は天然素材由来であり、樹脂部品はほとんどありません。それが現代のクルマにはない大きな寛ぎと高級感を醸し出しています。すべてのウッド、クロームは再生、磨き出しされます。
シャドウ・Tのウッドパネルは年式により違いがあり、パッドがないIの初期型がもっともウッド面積が大きく、時代を経るとレザーの衝撃パッドが上下につきます。パッドの色調もお客様のお好みで仕上げることができます。
機関部
エンジンその他の部品は本来の初期性能が出るよう、コンプレッションその他の測定をして、ガスケット類は当然のこと必要ならピストン交換、研磨など行います。もともと耐久性に優れた当時最新のアルミ素材のV8ですので、手を入れることで200万キロと言われた耐久性をもう一度フレッシュな状態に戻すことができます。
その他の部品も同様に手を入れるか交換していきます。
油圧システム・ブレーキ
シルバーシャドウ/Tシリーズはシクバークラウドからモノコック化を始め一気にモダンなメカニズムを装備しました。シトロエンのパテントであった油圧サスペンション・システムやディスクブレーキの採用が象徴的です。乗り心地、操縦性の改善により当時のロールス・ロイス最高のヒット作になりましたが、複雑なメカニズムのせいで信頼性に難があるとされました。現在中古市場にあるものは半世紀を経てオーバーホールされていないために本来の素晴らしい性能が出ていません。
機関・足回りをリフレッシュすることによって、現代の交通状況にも充分に対応し、快適な新車当時の乗り心地を安心して味わっていただけます。
油圧システム・ブレーキ
シルバーシャドウ/Tシリーズはシクバークラウドからモノコック化を始め一気にモダンなメカニズムを装備しました。シトロエンのパテントであった油圧サスペンション・システムやディスクブレーキの採用が象徴的です。乗り心地、操縦性の改善により当時のロールス・ロイス最高のヒット作になりましたが、複雑なメカニズムのせいで信頼性に難があるとされました。現在中古市場にあるものは半世紀を経てオーバーホールされていないために本来の素晴らしい性能が出ていません。
機関・足回りをリフレッシュすることによって、現代の交通状況にも充分に対応し、快適な新車当時の乗り心地を安心して味わっていただけます。
HBEハンドリングキット
の組み込み
ロールス・ロイス・モーターズのエンジニアだった人物が考案したシルバーシャドウ/Tシリーズ用に調整した独自のスペンションキットです。ショックアブソーバーとスプリングの交換でしゃんとした足さばきに変わります。
独自のソフトな乗り心地を犠牲にせずに、シャープな足回りとなる改良です。ビスポークでは全車に取り付けている好評の装備です。
完成披露
WAKUI MUSEUM BESPOKE CARの完成披露をお客様を交えてワクイミュージアム東京で行わせていただきます。
WAKUI MUSEUM BESPOKE CAR 1978 Rolls-Royce Silver Shadow II
お客様とのWAKUI MUSEUM BESPOKE CARの完成披露(ワクイミュージアム東京にて)
お客様とのWAKUI MUSEUM BESPOKE CARの完成披露(ワクイミュージアム東京にて)
お客様とのWAKUI MUSEUM BESPOKE CARの完成披露(ワクイミュージアム東京にて)
新車状態以上の意味は、例えば、HBハンドリングキットの装着です。ロールスロイス・シルヴァーシャドウは船に乗っているような乗り心地なのですが、このショックのキッドを付けることによってターボRなみの確りした乗り心地になります。そのほかステレオ、バックカメラナ、ナビなど、モダンな設備を付けることもできるのです。