Commemorate Shotaro’s death

小林彰太郎さんへの追悼文

 この10月20日にロールス・ロイスとベントレーの希少車を展示した私設のミュージアムに資料館を増設しました。
専門商として巡り合い、幸運にもコレクションできた車を展示するだけでなく、車にまつわる記録や資料などを展示しています。

 展示品には日本のモータージャーナリストの始祖であり「カーグラフィック」誌の創刊者・初代編集長である小林彰太郎氏から提供された貴重な写真や文書資料や写真があります。たとえば1930年 (昭和5年) に出版された 「東京自動車総覧」 という業界紙。そこには東京で登録された7台 のロールス・ロ イスとそのオーナーの名前と職業が載っています。
三菱の岩崎、日立の久原など財閥の一族のほか、全く見当がつかない人物の名もあり、その職業欄を見ると「資産家」とだけ記してあったりするのは、ある面ロールス・ロイスらしいと言えます。

 小林さんは戦前からご自分で撮影した写真や集めた資料の中で、ロールス・ロイスとベントレーに関する資料を当ミュージアムに寄贈してくださいました。残念なことに資料館のオープンをご覧いただけず、先月10月28日 にご逝去されました。最後の資料を頂いたのはついその前の週のことで、亡くなる直前まで資料の整理をしてくださっていたようです。こうした資料はお金を出せば集まるというものではありません。仕事を通じた人との出会い、つながりのありがたさにあらためて感謝を込めて公開できる形に残したいと思いました。ミュージアムをつくろうと決心した端緒も白洲次郎の車の存在を知らせてくれた小林彰太郎さんのおかげであり、小林さんへの尊敬と感謝は尽きることがありません。

 他には白洲次郎の武相荘から提供していただいた写真や資料などがあり、私の小さなミュージアムには光栄至極なものばかりです。

 テント形式の小さなミュージアムと資料館ですが、後半生を幸運にも休みもとらずロールス・ロイスとベント レーに没頭できた私が残せる最後の仕上げと思い多少無理をして開設しました。無料公開ですのでご興味があればお越しください。

 2007年にミュージアムを開いてよかったことは、在庫車を集めたショウルームとは別の人たちが来てくれるようになったことです。古い車、趣味の車を売っている私はお客様にやたらに声をかけたり勧めたりしない売り手ですが、在庫車の展示場はやはり見物したいお客様にとって少し抵抗 があったのだと分かりました。ミュージアムは販売目的ではないので、来る人も気軽で、子供連れのお母さんや家族連れが寄ってくれる。子供がスケッチしたり、課外授業で見学があったりするのは私には嬉しい光景です。自動車会社の専門家や熱心なファンも訪れますが、子供たちには古い機械でもいいものがある、車のデザインにも歴史がある、というようなことを感じてもらえればいいなと思つています。

2013年11月1日 涌井清春

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